怖いじゃないか!<行政書士ってナニ? 預貯金債権遺産分割編>3・終
- RIE
- 泣く子も黙る最高裁の言うことに従わないとは!
- 真栄里
- そんなに怖くはないだろうよ。
- RIE
- 法律の世界では“最高裁”といえば神軍団じゃないですか!
神15(フィフティーン)的な? - 真栄里
- なんだそれ?
- RIE
- パクリです。
- 真栄里
- なんの?
- RIE
- 神7(セブン)の…。
- 真栄里
- 神が7人?
何の神話だ?
大抵の宗教は一神教だはずだが? - RIE
- 宗教に行ってしまうとこの話は永遠にわかりませんよ!
わからないなら良いです!
忘れてください。 - 真栄里
- だったら最初から言うなよ、今のやり取り、時間の無駄だったろ?
- RIE
- ま、とにかく実務が最高裁の言うことに従わないなんて信じられないです、という話です。
しかし、どうして実務は最高裁に従わなかったんですか? - 真栄里
- それは相続人間の争いに銀行が巻き込まれるのを防ぐためだよ。
相続はときとして、“争続”になるんだが、争いあっている相続人間で、ある相続人が自分は相続人としての持分があるから、その持分に応じた預金を引き下ろすと銀行に言った場合、従来の判例に従ってその相続人に預金の払い戻しをすると、他の相続人はその払戻は無効だとか、銀行を巻き込んで争う可能性がある。その結果、二重払いをすることもあるかもしれない。
二重払いのリスクは銀行が最も避けたいことだ。
相続人全員できちんと遺産分割協議をして、その協議が成立した後で預金の払い戻しに応ずる方が銀行にとっては都合がいいはずだ。
だから判例には従っていなかった、というわけだ。 - RIE
- なるほどねぇ…。
で、平成28年の判例は、実務を認める判決を出した、というわけですね。
神も過ちを犯すというわけですかね? - 真栄里
- 最高裁は神ではない。
トライアンドエラーの繰り返しだ。
もちろんエラーがないように慎重に判断はしているはずだが、それでも人である以上、以前の考え方を変える必要がでてくる場合は当然に出てくる。 - RIE
- そういえば、先生って、小学生の頃、「神は間違わない」という話を聞いて、字の書き間違いをしないと心に誓ったそうですね。
でもその誓いから数分も立たないうちに書き間違いをして、また間違いをしないと誓って、でもまた書き間違いをして、また誓って、また間違って・・・。 - 真栄里
- え?
な、なんで・・・? - RIE
- ぷぷ(笑)
いったい、何回繰り返したんですか?? - 真栄里
- そんな話は知らない!
- RIE
- 神になりたかったんでしょうねぇ?
ま、小学生で挫折して良かったですね!
あ~、でも事務所内では神的な振舞いですよね? - 真栄里
- ナニ事実無根なことを!
謙虚さの塊の俺に向かって。 - RIE
- 先生が謙虚なら他の人は仏様です。
そもそも“謙虚”の意味も分かっていないんじゃないですか? - 真栄里
- ボスを馬鹿にするとはいい度胸だな!
良いだろう。よく聞くように。
そもそも遺産分割の趣旨は、
共同相続人間の実質的公平を図る点にある。
それからすると、遺産分割においては被相続人の財産をできる限り幅広く対象とすることが望まし
い。
- RIE
- いきなり、何の話ですか?
- 真栄里
- 他方、預金債権は、
1個の債権として同一性を保持しながら、常にその残額が変動し得る
もので、
各債権は、口座において管理されており、預貯金契約上の地位を準共有する共同相続人が全員で預貯金契約を解約しない限り、同一性を保持しながら常にその残高が変動し得るものとして存在し、各共同相続人に確定額の債権として分割されることはない
つまり・・・
- RIE
- 何の呪文ですか?
は(゚ロ゚;)
もしかして呪いの呪文? - 真栄里
- ・・・
最高裁の判旨の抜粋なんだけど? - RIE
- 意味わからないことを言い出すので少し怖くなりましたけど、なぁんだ、判例の抜粋でしたか!
全然怖くないです! - 真栄里
- ・・・
判例を知らない時点で、そんな自分を恐れろよ!
そんな部下を持つ俺の方が怖いじゃないか!
---預貯金債権遺産分割編・終---
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