“職業に貴賎はない”からな!<行政書士ってナニ? 会社設立編 9>
- RIE
- 買ってきました。
はい、どうぞ! - 真栄里
- お、ありがとう。
・・・
なんでRIEのケーキが一番大きいんだ? - RIE
- 気のせいです。
それに大きいから美味しいとは限りませんよ。 - 相談者
- ありがとうございます。
私レアチーズケーキ大好きなんですよ。 - RIE
- そうでしたか、良かったです。
どうぞ、どうぞ。
そういえば、先生の説明によると、『資本』って会社債権者を守るためのものなんですよね?
そうすると、『資本』を下回らないなら会社が株主から株式を買い取っても良いんじゃないですか? - 真栄里
- おっ、良いところに気がついた。
これは、最近の会社法で変わったんだが(最近といっても平成13年から自己株式取得が解禁されているからもう10年は過ぎているけど)、自己株式の取得は広く認められているんだ。
ただ、手続規制・方法規制・財源規制があって、それぞれの内容は・・・ - RIE
- あ~~、やっぱりいいです、先生。
ストップストップ!
会社法の講義ではないですよ。 - 真栄里
- そうだけど、面白いよ!
聞きたいんじゃない? - RIE
- いえ、長くなるので嫌です。
- 相談者
- 会社設立の準備もありますし・・・
- 真栄里
- そうですか、残念。
仕方ないので、次に行こう。
でも、まぁ、重要事項はこんなもんかな。
後は、こっちで調べればいいな。 - 相談者
- その後は、私どうすれば良いですか?
- 真栄里
- 私が定款を作るので、その内容を確認してもらって、その後に公証人役場へ行って認証をしてもらいます。
その際、一緒に公証人役場に行きましょう。
発起人としての実印を持ってきてください。
定款に実印を押す場所がたくさんあるので。 - 相談者
- 分かりました。お願いします。
では、また後日伺います。
今日は本当にありがとうございました。
先生にも久しぶりに会えたのでとてもうれしかったです。
(小声で)先生、私のプライベートの電話番号はこれです。
是非、電話してくださいね。
待ってますから。
RIEさん、私の会社が出来ましたら是非、いらしてくださいね。
もっと美しくして差し上げますよ。 - RIE
- ・・・
- 相談者
- では、失礼いたします。
- 真栄里
- 用がなくてもいつでも遊びに来て良いぞ~。
- 真栄里
- いや、今日はビックリしたなぁ。
元教え子がいきなり会社を作るって言うんだから。
しかもあの若さで資本金1,500万円!
すっごい頑張ったんだろうな。 - RIE
- あの若さで資本金1,500万円なんてまともな仕事で用意できるわけないじゃないですか!
夜の仕事に決まってますよ! - 真栄里
- そうかぁ?
- RIE
- そうに決まってます!
なんですか、あの勝ち誇ったような言い方!
“私の会社が出来ましたら是非、いらしてくださいね。
もっと美しくして差し上げますよ”って。
RIEは既に十分美しいです。ナチュラルビューティーなんですよ。
人工美なんかいらないんです。
ちょっと綺麗だからってナンなんですか?あの人。 - 真栄里
- 依頼人に向かって“あの人”はダメだろ!
- RIE
- 先生も先生です、なんなんですか?デレデレして。
みっともなさすぎます。
彼女の作戦に乗せられているんですよ。
夜の仕事をしていたはずですから、男を手玉に取るなんておてのもんですよ。 - 真栄里
- さっきから“夜の仕事”“夜の仕事”ってうるさいぞ!
“夜の仕事”がそんなに悪いのか?
許認可を取れば夜の仕事は適法に行えるんだよ。
何も恥じることはない。
“職業に貴賎はない”からな!
それを“夜の仕事”“夜の仕事”って、RIEは“夜の仕事”をする女性をバカにしているのか? - RIE
- 社会一般には“夜の仕事”って嫌がられるじゃないですか!
“職業に貴賎はない”なんて建前にすぎません。
実社会では職業に貴賎はあるんですよ! - 真栄里
- ほほ~。
俺に戦争をふっかけるつもりだな。
いいだろう。その戦争買ってやろう。
実社会で職業に貴賎があるのは認める。
たしかに、そうだ。
だが、だからといって適法に認められる職業に“貴賤をつけるべきだ”という判断は出てこない。
事実から価値判断をストレートに導くことはできないのだよ、RIE。
それに、夜の仕事は簡単な仕事ではないはずだ。
外見に気を遣うことはもちろんだろうが、世の中の出来事や流行などに目を配り、勉強をしていないとお客の話し相手としてとうてい務まらない。
彼女たちは仕事で生き残っていくために我々が知らない努力をしているはずなんだよ。 - RIE
- そんなことRIEは知りません。
知りませんけど、なんか嫌です。 - 真栄里
- なんだそれ!
駄々っ子か?
世の中、理屈がないとダメなんだぞ!
RIEがいっているのは、“私あの人が嫌いだからあの人を認めません”ってだけじゃないか。
そんなのが大人の世界で通じると思ったら大間違いだ。
顔を洗って、ついでに手も足も洗って、いや全身を洗って出直してこい! - RIE
- (涙声)なんなんですか?
RIEが理屈で先生にかなうわけないじゃないですか。
そんなにRIEをいじめて楽しいですか?
非道いです。
私はただ先生があの人に騙されないか心配していただけなのに・・・
もう知りません。 - 真栄里
- まずいなぁ、泣かせたみたいだ。
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---会社設立編 終---
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