当事者は、契約書を何のために作るんだと思う?<行政書士ってナニ? 2017/JTF翻訳祭編>3
- RIE
- 柴田先生のセッション、面白かったですね!
特に、自己紹介に化粧を付ける、というのは日本人に欠けている部分ですからねぇ。 - 真栄里
- RIEには当てはまらない。
ガンガン押してくるからな! - RIE
- 何を言っているんですか?
それは先生にだけです!
他の人には、押しの弱い一般的な日本人です。 - 真栄里
- ホントか?
信じられんが。 - RIE
- RIEに誓って本当です!
- 真栄里
- 自分に誓っても、何も真実性は担保されないだろうが!
- RIE
- RIE英語は分かりませんが、具体的な英文を出して説明されていたのでなんとなく分かりかけました。
- 真栄里
- …?
へんな表現をするな!
英語が分からない以前に、日本語も分からないんじゃないか?
結局、全くわからなかったということだろうが、その表現だと。 - RIE
- 正確には先生の言う通りです。
いくら例文を出したからと言ってすぐに分かるとは言えないでしょ?
でも、聞いていて感じたんですが、英語の翻訳って、日本語の問題の気がします。 - 真栄里
- そうなんだよ!
よくわかったな。
それがわかっただけでも今日来た甲斐があった。
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翻訳工程は、大きく2つある。
1 原文の英語を正確に読み取る工程
2 原文を正確に読み取ったうえで、日本語で表現する工程
翻訳者の腕の見せ所は2だ。 - RIE
- じゃあ、先生もそうなんですね。
- 真栄里
- 翻訳でも、リーガル翻訳はちょっと違うんだ。
- RIE
- 同じ翻訳でしょ?
- 真栄里
- リーガル翻訳の場合は、一般的な翻訳と違って、どちらかというと、直訳調が良いんだ。
- RIE
- どうして?
- 真栄里
- 法務関係の文書は、最終的には誰に向けられた文書だと思うか?
- RIE
- 契約書であれば、当然に契約当事者でしょ?
- 真栄里
- いや、違う。
当事者は、契約書を何のために作るんだと思う? - RIE
- 約束を守るため。
- 真栄里
- まぁ、そうなんだが、どういう約束をしたかを当事者以外の第三者にも分かるように証拠として残すためなんだよ。
なんで証拠として残すのか? - RIE
- あ~、訴訟に備えてですね。
- 真栄里
- そう。
訴訟では、最後は裁判官がどちらが勝ちかを判断しないといけない。
で、裁判官は、当事者主義、弁論主義の下では、よっぽどのことがない限り、契約書に書かれた内容に従って判断をするんだ。
だから、契約書に何と書いてあるかは裁判官にとっては極めて重要なことだ。
ということは、契約書は最終的には裁判官に向けて書かれた文書ということになる。
もっといえば、契約当事者は契約書を作成する際、相手方が内容を理解することができるか、ではなく、裁判官がどう判断するか?を想定して、読点の打ち方や言葉使いに気を付けているんだよ。
そうであるのに、翻訳者が意訳をしてしまうと原文作成者の意図が台無しになるんだ。 - RIE
- だから、原文に忠実に翻訳をする、というわけですね。
- 真栄里
- そういうこと。
- RIE
- じゃ、リーガル翻訳ではそんなに日本語能力はなくてもいい?
- 真栄里
- 日本の法律を読んで内容を理解することができ、法務関係文書を日本語で書けるくらいの専門知識があれば、特に優れた日本語の文章能力はなくていいかな。
- RIE
- RIEは優れた日本語の文章能力はありますけど、リーガルの専門知識はないからリーガル翻訳は諦めます。
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ところで、
RIEお腹すきました。
ひもじくて背中とおへそがくっつきます。
昼ご飯ください。 - 真栄里
- どこが優れた日本語の文章能力なんだ?
-----セッション1終了後-----
---次話へ続く---
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