【”LLP”の場合、二重課税を避ける事ができる】<行政書士ってナニ? LLP編>4
- RIE
- ”しゅせんど”の意味はともかく、
株式会社では、株主は、”間接有限責任”しか負いませんから、出資者である株主は安心して出資ができるわけですよ。 - 真栄里
- 知ってる。
じゃあ、”組合”は? - RIE
- たしか、株式会社の”有限責任”というのは特別だと聴いた記憶がありますから、きっと”組合”の場合、構成員(組合員)は有限責任の反対、無限責任を負うんだと思います。
- 真栄里
- そうそう、そういうこと。
まともな推論ができるようになったなぁ・・・。
先生は嬉しい・・・。 - RIE
- ありがとうございます(^▽^)/
- 真栄里
- ”無限責任”というわけだから、債務がある以上、その全債務について組合員は自己の財産をもって弁済しないといけない義務を負うんだ。
出資額に限定されないから”無限責任”というのはかなり厳しい責任なんだよ。 - RIE
- そうですよね。
そうすると、怖くて”組合”なんてできませんね。 - 真栄里
- これまではそうだったんだが、新しい組合契約の登場で、その状況が一変したんだ。
- RIE
- ”組合”であっても、”有限責任”にとどまるという”LLP”のことですね。
- 真栄里
- そう!
これはとても画期的な制度なんだよ。 - RIE
- ”組合”でありながら、”有限責任”ですからね。
- 真栄里
- それに加えて、税金上も会社(法人)の場合よりも有利なんだ。
- RIE
- えっ?
どういう風にですか? - 真栄里
- 法人(会社)の場合、法人税と構成員(株主など)への所得税が課されるが、”組合”の場合は構成員(組合員)だけに課税されるんだ。
これをパススルー(pass through)課税というんだよ。 - RIE
- つまり?
- 真栄里
- つまりは、”LLP”の場合、二重課税を避ける事ができる。
- RIE
- それは凄そうですけど、具体的にはどれくらい有利なんですかね。
- 真栄里
- たとえば、ある(株式)会社が1000万円の利益をあげたとしよう。
法人税率を25%としておく。
そうすると、その会社には250万円が法人税として課税される。
残った750万円が株主(構成員)への利益配当として分配されるとしておこう。
10人の株主にはそれぞれ75万円ずつ配当される。
株主が得た配当金75万円にもそれぞれ所得税が課される。
所得税率は所得金額195万円以下は5%なので、ここでも5%としておこう。
そうすると、3万7,500円が所得税として課税される。
個々の株主の取り分は、71万2,500円となる。 - RIE
- 結局、会社がもうけた利益に対して、法人税250万円と個々の株主への所得税37万5,000円(3万7,500円×10)の合計287万5,000円が税金として支払われるということになるんですね。
- 真栄里
- そういうことになるね。
- RIE
- じゃあ、”LLP”の場合はどうなるんですか?
---次話へ続く---
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