稟議書を作っている会社って実際にあるんですか?<行政書士ってナニ?経管に“準ずる”地位編 7>【真栄里孝也 行政書士事務所】in沖縄
- RIE
- 経管に“準ずる地位”の認定に必要な文書ってどんなのがあるんですか?
- 真栄里
- それはそれは沢山の文書だよ。
- RIE
- 具体的には?
- 真栄里
- たとえば、
・稟議書
・会社の定款
・就業規則
・請負契約書
・職務分掌規定
・組織図
とか・・・ - RIE
- あ~~、もういいです。
しっかし、多いですねぇ。 - 真栄里
- もっと必要な場合もあるんだぞ~。
請負契約書なんかは、7年分必要だし。
しかも、1年のうち、工期がおおよそ半年以上の請負契約書が7年分だ! - RIE
- えっ?
そんなにですか?
過去7年分もの請負契約書を保管している会社ってあるんですかね? - 真栄里
- そりゃあるだろうね。
ないとそもそも経管に“準ずる”地位の申請は無理だけど・・・。 - RIE
- ところで、稟議書ってなんですか?
そもそもなんて読むんですかね? - 真栄里
- “りんぎしょ”って言うんだよ。
正確には“ひんぎしょ”で、“りんぎしょ”というのは慣用読みなんだけどね。 - RIE
- へぇ~。
まっ、初めて聞いた言葉なのでRIEにとってはどっちでも良いですけど。
で、“ひんぎしょ”ってなんですか? - 真栄里
- 官庁や会社などで、会議を開くほどに重要ではない事項について、案を関係者に回してその承認を得ること。
- RIE
- つまりは?
- 真栄里
- つまりは、会社などで回っている内部文書といえば良いかな?
- RIE
- わざわざ文書を作るんですか?
めんどくさいですね!
口頭で言えば良いじゃないですか! - 真栄里
- その気持ちはよく分かる。
しかし、考えても見ろ、従業員が複数いると会社としての意思統一を図る必要が必ず出てくる。
たとえば、脳が命じた通りに手足が動かないと人は自分がやりたいことをすることができないだろ? - RIE
- そうですね。
- 真栄里
- 会社もそれと同じだよ。
社長(脳)が命じた通りに社員(手足)が動かないと会社は自分がやりたいことをすることができないんだ。
で、人は口頭だけでは忘れる。
そこで、文書で内容を確認する必要がある。
文書として作成する稟議書は会社の意思を統一するために必要な書面なんだよ。 - RIE
- ふ~ん。
しかし、稟議書を作っている会社って実際にあるんですか? - 真栄里
- そりゃあるよ。
稟議書が1つもないという会社が珍しいんじゃないか? - RIE
- 零細企業なんて稟議書作らないでしょう?
- 真栄里
- そりゃ、「稟議書」という題の文書は作らないかもな。
でも、ここで“稟議書”って言っているのは、経管に“準ずる”地位に立とうとする人が請負契約に内部的に関与したことを証明する文書のことなんだ。
だから、文書の題なんてどうでも良いんだよ。
極論すると、単なる“メモ書き”であっても良いわけだ。 - RIE
- じゃあ、RIEが先生にいつも書いているメモ書きでも稟議書と言って良いんですね?
- 真栄里
- そういうこと。
あっ!メモ書きで思い出した。
いつも言おう言おうと思って忘れていたんだが、もっと綺麗な字で書いてくれないか?
なんか絵文字みたいで読みにくいんだよ。 - RIE
- え~~!
RIEはこの殺伐とした事務所を少しでも和ませようと字を工夫しているんですよ(怒)!
あの字体でRIEはデザイン料を稼ごうと思っているんですから。 - 真栄里
- そんな字に誰がデザイン料を払うんだよ・・・
---次話へ続く---
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