世の中そんなに甘くない!<行政書士ってナニ? 年度報告編 3>
- RIE
- 貸借対照表って会計帳簿関係ですよね。
RIEさっぱりなんですけど・・・
数字は好きではありません。 - 真栄里
- そんなこと言っても仕事だからね。
頑張って! - RIE
- 貸借対照表を作るだけの知識はRIEにはありませんよ?
- 真栄里
- 私も、RIEにそういう知識を求めていませんよ!
世の中には税理士が作った決算報告書というものが存在するんですよ。
それを見ながら貸借対照表を埋めていけばいいんです。 - RIE
- あ~、そうなんですね。
で、決算報告書はどこに? - 真栄里
- さっき依頼者から預かった資料があったろ?
あれが決算報告書だ。 - RIE
- 分かりました。
ペラペラ
ホントに数字ばかりですね。
資産の部
負債の部
純資産の部
とか意味不明です。 - 真栄里
- とはいえ、大学で会社法は勉強したろ?
- RIE
- えぇ、まあ。
- 真栄里
- じゃあ、そこに出てくる資本とか負債とかの単語の意味は分かるだろ?
- RIE
- 一応は。
- 真栄里
- 該当する枠に決算報告書に書かれてある数字を書いていくといい。
- RIE
- しかし、他にも損益計算書やら株主資本等変動計算書とかあって大変ですね。
毎年そんな報告をするんですか、建設会社って? - 真栄里
- そう。
- RIE
- なんでそんな面倒なことをしないといけないんですかね?
- 真栄里
- 「建設工事の適正な施行を確保し」て「発注者を保護」することが建設業法のひとつの目的だから(建設業法1条)。
工事を請け負ったはいいが、いい加減な経営で工事中にその会社が潰れたりしたら発注者には未完成工事と借金しか残らないことになって悲惨な状態になるからな。 - RIE
- それはそうですね。
貸借対照表や損益計算書などで会社の資金の流れをチェックすることで会社が健全な会社経営をしているかを毎年監督するというわけですね? - 真栄里
- そういうこと!
- RIE
- 役所って大変ですね。
ところで、県内の建設会社ってどれくらいあるんですかね? - 真栄里
- 県の資料によると、土木工事業者は1516件となっている。
ただ、これは、入札資格がある建設業者数だ。
許可を得ていない建設業者もあるだろうから実際にはもっと建設業者は存在しているだろう。 - RIE
- 建設業を営むには許可が必要なんじゃないですか?
- 真栄里
- いや、一定金額未満の工事であれば許可はなくても工事ができるんだよ。
だから許可を得ていない建設業者も一定範囲では合法的なんだ。 - RIE
- ふーん。
RIEだったら面倒な許可を受けないで建設会社を作りますね。 - 真栄里
- それだとすぐに潰れちゃうだろうな。
- RIE
- なんでですか?
許可がなくてもできる工事を請け負いまくればいいじゃないですか? - 真栄里
- “請け負いまくる”って・・・
許可がない建設会社には小さな仕事も普通回ってこないんですよ!
法的には許可がなくても工事できる場合であっても、依頼主は許可を受けている建設会社に工事を依頼するから。 - RIE
- え~~!
じゃあ、RIEの作戦は失敗ですか?
良い考えと思ったのに・・・ - 真栄里
- 世の中、そんなに甘くないってこと!
許可を受けて地道に営業するのが一番。 - RIE
- 先生のように、免許を取って小さな事務所で地道に仕事をするのが一番ってことですね?
- 真栄里
- “小さい事務所”って・・・
たしかにそうだけど、一言多いぞ!
---次話へ続く---
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