しかも申請したのは、行政書士じゃなくて他士業の方…<行政書士ってナニ? 農地転用申請編>1
- RIE
- はい、はい。
では、本日の午後2時に事務所でお待ちしております。
お電話ありがとうございます。 - 真栄里
- 電話誰から?
- RIE
- 農地転用でお話を聞きたいという方からです。
- 真栄里
- 行政書士の仕事か…
じゃRIE頼むよ! - RIE
- なんですか、そのやる気のない声は。
先生も話を聞くんですよ。 - 真栄里
- いや、俺は別件がある。
- RIE
- どうせ翻訳でしょ?
翻訳はいつでも秘密基地でできるじゃないですか!
それに農地転用は難しい…。 - 真栄里
- たしかにな。
でも、話を聞くだけだぞ! - RIE
- はい!
お願いします。 - 相談者
- 失礼します。
本日農地転用の件で相談に来ました。
よろしいですか? - RIE
- どうぞ。
お待ちしておりました。
冷たいお茶をどうぞ。 - 相談者
- お気遣い申し訳ございません。
ありがとうございます。
今日は農地転用の件でご相談があります… - RIE
- では、こちらで事案を検討して、依頼をお受けするかどうかご連絡いたします。
- 相談者
- はい、わかりました。
お願いいたします。
では、失礼します。 - RIE
- 先生、どうですか?
受けますか? - 真栄里
- この案件はやめといた方がいい。
- RIE
- どうしてです?
- 真栄里
- 申請のハードルが高すぎる。
1度、受理されているが、その後書類の不備があるたびに役所の質問に応じる形で書類を提出していて、しかも最終的に申請をなかったことにしてくれと役所に言われている。
役所の印象がかなり悪い。 - RIE
- そうですねぇ。
しかも申請したのは、行政書士じゃなくて他士業の方… - 真栄里
- 後ろめたいからあまり役所の担当者と調整をしていないんだと思うよ。
- RIE
- ホントに迷惑です。
RIEたちの独占業務だのに!
名前も分るんだから訴えたらどうですか? - 真栄里
- それは行政書士会に任せるとして…。
この案件はやめとけ。 - RIE
- でも今日の話を聞く限りは本来は許可を得られるような内容ですよ?
- 真栄里
- それはそうだが、あれだけ後出しで資料を出しているともう役所は、売買先にありきという印象を抱いているから、その印象を良い方へ向けるのは至難の業だぞ!
俺だったら受けないな。
受けるとしたら、通常の2倍の報酬を要求する。 - RIE
- 相談者の方、可哀想ですねぇ…。
この他士業の方はこれまでもたくさん農地転用申請をしてきていたようでしたね。
しかも、士業の肩書じゃなく個人名で。
絶対、ダメだと思いながらやっていたんですよ。 - 真栄里
- そうだろうな。
この件は、法規監察部に報告しておくよ。 - RIE
- お願いします。
- 真栄里
- 役所の許可を求める時は、何はともあれ初めが一番肝心なんだ。
初めを疎かにして、後出しばかりしているともう許可は得られないと考えた方が良い。
無計画であることが明らかだからな。 - RIE
- それはそうですね。
- 真栄里
- おそらく、農地にも第一種農地、第二種農地、第三種農地などがあるということを知らなかったんだろうな。
- RIE
- そんなのありました?
- 真栄里
- …
お前もか、RIE…
-----午後2時。コンコン-----
-----1時間後-----
-----10秒後-----
---次話へ続く---
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