武闘派行政書士<行政書士ってナニ? 相続放棄申述書編>独占業務
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行政書士って相続放棄の申述書を業として作成して良いんですか?<行政書士ってナニ? 相続放棄申述書編>裁判所に提出する書類
司法書士会に入会している司法書士又は司法書士法人でない者(協会を除く。)は、第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行つてはならない。
とある。
で、この73条1項に違反した者には、
一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
とあるから、司法書士法第3条1項4号の「裁判所に提出する書類」を作成する業務は司法書士の独占業務ということになる。
ただし、他の法律に別段の定めがある場合は、この限りではない。
って。
ということは、行政書士法に相続放棄申述書作成を業務と認めている規定があるかどうかが今度は問題となるわけだ。
初めは司法書士法に別段の規定があるから行政書士が相続放棄申述書を作成することはできないんじゃないか、としておきながら、
今度は司法書士法では、行政書士法が別段の規定になるかもしれないって…
結局どっちなんですか??
その際、行政書士法第1条にいう「行政」が何を意味するのか?が重要になるだろうな。
行政権概念をめぐる、いわゆる控除説(「行政権」とは、すべての国家作用のうちから、立法作用と司法作用を除いた残りの作用)に立てば、「行政」というのはかなり広くなる。
というのも、立法はさておき、司法というのは、「具体的な争訟について、法を適用し、宣言することによって、これを裁定する国家の作用」だと考えられていて、具体的には権利義務や法律関係の存否に関する争いが当事者にあることを前提とする(事件性要件)ので、事件性がなければ「司法」の範囲に入らず、「行政」の範囲になってくるからな。
一行政書士がそこまで検討して相続放棄申述書を作成するかどうかを決めるってハードル高くないですか?
でも業際問題で争いがある業務をやろうと思うのであればしっかりとした理論武装をしておかないといけない。
やるなら、訴えられても受けて立つ気構えが必要だ。
しかも、もし弁護士業務との業際問題が訴訟になった場合、行政書士側の代理人になってくれる弁護士がいない可能性もあるし。
行政書士側の弁護人は、行政書士のために弁護士業務を狭めるべきだと主張することになるが、業務を狭められる弁護士自身が本気で行政書士側に加担してくれるとは考えにくいからな。
ということは本人訴訟も視野に入れて本気で対応策を考えた上でどうするか判断すべきだろう。
そんな武闘派行政書士いますかね?
というか先生が武闘派になれば良いんじゃないですか?
関係ない。
冷たいのは冷凍庫のアイスくらいで良いんですよ!
---終---
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沖縄在住の特定行政書士、真栄里です。
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