とうとう自白しましたね<行政書士ってナニ? 移籍編>6・終
- 真栄里
- お?
RIEじゃないか!
どうした? - RIE
- え?
せ、先生。
し、仕事です。
先生こそどうしたんですか?
あっ、そうでした、事務員募集の件ですよね?
いい人が見つかるといいですね…。 - 真栄里
- 見つかるかなぁ…。
- RIE
- …
で、ではこれで失礼します。
A先生に報告しないといけないので。 - 真栄里
- でもなぁ、新しい人を面接するのは時間的にもめんどくさいんだよなぁ。
面接でその人がどういう人かというのを見抜くのも大変だしなぁ。
それで、採用後に使えないということが判明した日には最悪だし…。
既に知っている人を採用する方が俺的には楽でいいんだけどなぁ。
どこかに仕事をクビになって仕事探しをしている知り合いはいないかなぁ…。 - 真栄里
- 仕事ができて、気が利いて営業もできる人で、俺のやりたい仕事に集中させてくれる、それでいて、俺が気を使わないでもいい事務員がほしいんだよなぁ。
というか、事務員というより行政書士がいいなぁ。
そしたら、英文契約以外の業務は、その人に丸投げできるし。 - RIE
- ふぅ…。
その条件を充たす人って、この世の中でRIE以外にはいませんよ? - 真栄里
- そ、そうかもな…。
- RIE
- 分かりました!
しょうがないですねぇ、RIEが先生の事務所に復職してあげますよ!
ま、あの事務所で仕事をすることができるのは私だけですから。 - 真栄里
- お、おぅ。
じゃ、そういうことにしよう。 - RIE
- 今から事務所へ行きます。
どんだけ仕事をためているんですか? - 真栄里
- 翻訳案件が2件で、それ以外も2件。
- RIE
- …。
もしかして、ほとんど寝ていないんじゃないですか? - 真栄里
- ま、まぁ…。
- RIE
- 翻訳以外の案件は、RIEがやりますよ、早く事務所へ戻りましょう!
- 真栄里
- RIEは明日からでもいいんだぞ?A事務所をクビになったばかりでショックだろうし。
- RIE
- やはり知っていたんですね。なんかおかしいな、と思ったんですよ。
後ろで大きな声でRIEにも聞こえるように独り言言ってるし。
クビごときでショックを受けるほどナイーブじゃないんですよ、RIEは。
クビは2回目ですし。 - 真栄里
- いや、俺はクビにしてないけど?
- RIE
- いえいえ、あれはクビと同じです!
- 真栄里
- 何でよ?
ただ、RIEが食べようと思っていたケーキを俺が先に食べただけだろ?
たったそれだけでブチ切れて辞めます、とRIEが言ったんだよ?
俺、クビなんて一言も言ってないしよ。 - RIE
- あの1回だけじゃないですよ!その3日前だってそうだったじゃないですか、1週間前もそうでした。
少しは女心を学んでくださいよ!! - 真栄里
- ケーキでそんなに怒らなくても…
俺だって甘いもの好きなのによ。コーヒーなんか苦くて何がおいしいかわからんし、酒だってたばこだってなにがおいしいのかわからん!
ただ、甘いものが好きな一大人だよ。甘いの食べるの俺だって楽しみにしているんだし。 - RIE
- ぷっ(笑)
とうとう自白しましたね。今まではコーヒーは飲めるけど飲まないだけだ、とかかっこつけていたのに(笑)
そんなことはとうに分かってましたけどね。 - 真栄里
- 自白はしていない…。
刑訴法上、「自白」とは、犯罪事実の… - RIE
- はいはい、ここでの自白は刑訴法上の自白のことではありません、日常用語の自白です。
もういいですよ、早く事務所へ戻りましょう!仕事が残っているんですから。 - 真栄里
- お、おう、分かった。
あ、でも俺がコーヒー苦手というのは誰にも言うなよ? - RIE
- はいはい。
あっ!
(言っちゃったかも) - 真栄里
- はい?
- RIE
- いえいえ、何でもありません。
ちなみに今日は、仕事終わりにRIEの再就職祝いをしますよ(笑) - 真栄里
- えっ?
- RIE
- もちろん、費用は先生持ちです(^▽^)/
-----10分後、ハローワークにて-----
-----RIEを発見する真栄里-----
-----出口へ向かって歩き出すRIE-----
-----後ろから大きな声で独り言を言い始める真栄里-----
-----その間立ち止まっていたRIE。また出口へ向かい歩き始めた。-----
-----立ち止まり後ろを振り返るRIE。10秒間真栄里を見据えたまま無言-----
---移籍編・終---
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