時間的即時性・切迫性の程度＜行政書士ってナニ？　法律用語編＞直ちに・遅滞なく

司法警察員は、逮捕状により被疑者を逮捕したとき…は、直ちに犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を告げた上…

とある。
よく刑事ドラマとかであるだろ？
逮捕した直後に「殺人の容疑で逮捕する。弁護人を選任できるから…」とかなんとか。
逮捕直後に少しも遅れることなく弁護人選任権などを告知しないといけないわけだ。
身柄を強制的に拘束するという自由への重大な制限を加えているからな。
時間的即時性・切迫性が強いわけだ。

受任者は、…委任が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない。

とある。
これは、経過や結果報告の内容をまとめる時間が必要だろうということで「遅滞なく」となっているんだ。
もし、「直ちに」とすると、委任終了後即時の報告となって正確な報告ができなくなるだろう。
不正確な報告をされても委任者が困るからな。

次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。
一　債務の全部の履行が不能であるとき。
二〜五　（略）

とある。
通常、解除は催告解除といって、催告手続きが必要なんだが、債務の履行が全部不能のときは、その催告手続きなくしてすぐに解除できるという意味で「直ちに」が使われている。