特許翻訳<行政書士ってナニ? JTF翻訳祭編>15

真栄里
11時にはホテルに帰るぞ!
だから、10時30分にはここを出る。
RIE
早っ!!

真栄里
今日は、ホントにためになった!
この1年で一番充実した日だった。
子守がなければもっと良かったが…
RIE

それは…すいませんでした。
真栄里
まぁ、良いよ。
外国語と日本語間の翻訳というのは本当に大変だなと思ったね。
RIE
プロでもそうなんですか?
真栄里
いや、プロだからだろうな。
ひとつの単語を訳出するのに、色々調査することもあるんだから。
人によっては、それで1日を潰すとか…
RIE
はい?
それでは納期に間に合わないでしょう?
真栄里
すべてをその調子でやっていたら当然そうなるが、まさかそんなプロはいない。
だから、基本的に自分の専門とする分野の翻訳をしているんだよ。
俺はリーガル分野のプロだからそれ以外の分野、例えば特許関係は能力的に翻訳することはできない。
RIE
特許法という法律があるので、先生もできるんじゃないですか?
真栄里
特許翻訳は特許法関係を翻訳するわけじゃないんだ、実は。
特許申請では、“クレーム”と呼ばれる項目があって、その内容が極めて重要になる。
RIE
えっ?
特許申請で文句を言うんですか?
真栄里
はい?
なんで文句??
RIE
だって、先生が今、クレームって言ったじゃないですか!
真栄里
アぁ~。
クレーム(Claim)って言うと、日本では“文句を言う”という意味合いで使われてはいるが、正確には、”Claim”は、“正当な権利主張”という意味を持つんだよ。
日本でいう、“イチャモンをつける人”とかを意味する“クレーマー”とかの意味とは真逆だな。
RIE
へぇ~~。
それは勉強になりました。
じゃRIEは正しい意味での“クレーマー”になります。
真栄里
ま、頑張って。


で、特許法で“クレーム”と言えば、“特許請求の範囲”という意味になる。
RIE
具体的には何を書くんですか?
真栄里
“クレーム”においては、無体である発明が権利として保護される範囲を明確にするために必要となる事項を記載するんだよ。
知財法の第一人者であられる中山信弘先生によると、

特許請求の範囲は権利書としての意味を有し、その記載は特許の技術範囲を決定し、ひいては権利の範囲を画することになる。(中山信弘「工業所有権法 上 特許法」(平成12年、弘文堂)180頁)

ちなみに、俺が持っている本は少々古いけどな。
第三版が2016年に出版されている。

RIE
先生って、特許法も勉強したんですか?
真栄里
した。
知財法全体を勉強した。
面白い。
RIE
それなのに、特許翻訳は能力的にできないんですか?

---次話へ続く---

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