mayと権利行使

権利はどうやって行使するんだ?<理解と背景知識>mayと権利行使

mayと権利行使

RIE
大学での講義はどうですか?

真栄里
疲れるが楽しいな。
RIE
学生さん、理解できてます??
真栄里
1年生とかは大変だと思うが、理解するにはコツがあるからな。

理解

RIE
試験に簡単に受かるコツ?
真栄里
それはないな。
あるとすれば、理解することだな。
理解していれば試験に受かる。
RIE
それは当たり前でしょ。
問題はどうすれば理解することができるか?ってことであって。
真栄里
どうすれば理解することができるか、についてもコツがある。
RIE
え?
それはなんですか??

背景知識

真栄里
背景知識を押さえることだな!
RIE
具体的には?
真栄里
うーん、そうだなぁ。
連帯債務ってあるだろ?
連帯債務という制度がなぜ必要とされたか?
ということから押さえるのが連帯債務理解のコツだ。
RIE
連帯債務の方が債権者に有利だからでしょ??
真栄里
結論はな。
だがなんでだ?
何に比べて連帯債務が債権者に有利なんだ?
RIE
それは…
お任せします!
真栄里

丸投げか。

憲法が採用する個人主義からは、債務の負担についても個人個人が負担するという分割債務が原則となるのは大丈夫か?
RIE
分割債務…
聞いたことあるかもです!
真栄里
かもか…
まぁいいや。

ともかく、連帯債務を理解するための出発点が分割債務だ。
たとえば、債権者甲が共同で事業を営もうとするA,B,Cにそれぞれ100万円を貸すとする。
民法の原則では分割債務になる。
Aが100万円を返せない場合、どうなる?
RIE
分割債務って、各人が自己の債務だけを負担するという債務なんですよね。
だとすると、Aの債務についてBCが負担することはないわけですから、甲はAに貸した100万円を回収することができないことになるかと。
真栄里
そう。
つまり、回収不能となるリスクを債権者甲が負担することになるわけだ。
債権者としてはもっとも避けたい事態だよな。
RIE
そうですね。
最悪です。
真栄里
そのリスクを避けるために考えられたのが、連帯債務だ。
債権者甲は、共同の事業を営もうとしているABCに対して連帯債務として300万円を貸し付ける。
そうすると、連帯債務者ABCは、各自が自己の負担部分(通常は平等だろうから100万円ずつ)を超えた全額について甲に返済する義務を負うんだ。
つまり、Aが無資力になってもBCがAの負担部分についても甲に返済しないといけなくなる。
ということは、債務者Aの無資力のリスクは債権者甲ではなく、債務者側 (ABC) に負わされていることになるわけだ。
RIE
なるほどねぇ。
連帯債務という制度によって、債務者の無資力のリスクを債務者側に負担させるわけなんですね。
真栄里
そう。
連帯債務を分割債務と関連付けてその存在理由から流れを押さえていくことが理解のコツだ。
わかりやすいだろ?
RIE
ぶつ切りで制度を覚えるだけよりはずっとわかりやすくなると思います!
真栄里
基本が大事だからな‼️

mayと権利行使

真栄里
ところで、法務翻訳(リーガル翻訳)で、超基本単語の[may]があるんだが、法務翻訳においては、権利として「〜することができる」を翻訳する際、[may]を用いるんだ。
RIE
「〜することができる」って言ったら[can]でしょ?
真栄里
一般的にはそうだよな。
だが、法務翻訳では[can]ではなくて[may]なんだよ。
RIE
どうしてですか?
なんか変です。
真栄里
そこは、[may]の基本的な意味である、「許可(〜してよい)」と権利の法的仕組みの理解が連動しているんだ。
mayと権利行使の関係だな。
RIE
??
意味わかりません。
真栄里
まだ何も説明してないからな(笑)
ところで、権利はどうやって行使するんだ?
RIE
相手に請求して行使します。
真栄里
その請求を争って相手が請求に応じなかった場合はどうする?
RIE
文句を言います。
ほら、契約書にも書いてあるでしょ、って言って。
真栄里
その文句も無視されたらどうする?
RIE
力ずくで…
ではなくて(笑)
裁判所に訴えるしかないですね。
真栄里
そうだよな。
当事者間で、権利の存否について争いがある以上、そして、自力救済が原則として禁じられている以上、権利の存否については裁判所で判断してもらうしかないわけだ。
そこが権利として「〜することができる」を翻訳する際に[may]を用いる理由なんだ。
RIE
ちょっとまだわかりませんけど?
真栄里
つまり、権利というのは、当事者間でその存否をめぐって争いがあるときは、裁判所で権利の存否を判断してもらい、裁判所から権利を行使しても良い、という判断をもらって初めて行使することができるという仕組みになっているんだよ。

権利行使の許可を裁判所からもらう=裁判所が当事者の権利行使を許可する

という法的な仕組みになっているから、権利として「〜することができる」を翻訳する際には「許可」を意味する[may]を用いるんだ。
RIE
ほほぉ〜
なるほどぉ!
「権利」は、裁判所からの許可をもらってから行使するから「許可」を意味する[may]を用いるんだ〜。
なんか賢くなった気がします。
とはいえ、RIEに法務翻訳は関係ないですけどねぇ(笑)
真栄里
ここで言いたかったのは、ある制度がある背景には必ず理由があるということだ。
制度をぶつ切りで覚えても効率が悪いということだな。
権利として「〜することができる」を翻訳する際に「許可」を意味する[may]を用いるのも、その背景には「権利」の法的仕組みがあるわけだ。
面白いだろ??
RIE
ま、何を面白いと思うかは自由ですからね(笑)
良かったですね。RIEが理解ある妻で!
真栄里
まだ妻じゃないだろ!!
RIE
”まだ”ですけど、これからですね!

---mayと権利行使・終---

前回の
骨太な理解を!<行政書士ってナニ? 資格講座編>行政書士講座-代理
もご一読いただけると幸いです。

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沖縄在住の特定行政書士、真栄里です。
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